タラバガニはカニではない?

 

タラバガニはヤドカリの仲間

ご存知の方も多いかと思いますが、実はタラバガニはカニではありません。見た目は所謂カニですが、生物学的にはヤドカリの一種です。なぜカニではないものがカニとして扱われているかは諸説ありますが、見た目がカニで「タラバガニ」という名前が付けられてしまったからでしょう。確かに生物学的には違うかもしれませんが、何も知らない昔の漁師さんからすればカニにしか見えなかったのでしょう。名前の付け方もいたってシンプルで鱈場(タラバ)で穫れるカニだから、タラバガニと付けられたそうです。

一般的な呼び名と生物学上の呼び名が違うものはたくさんありますので、これは不思議なことではありません。しかし、カニではない!と言われると何か別のものを食べているような気がして妙な感じがしますね。タラバガニの味は他のカニと似ていますので、知らなければ何も違和感はないのですが。

タラバガニは生物学的には異尾類という群に分類されます。所謂ヤドカリのグループですが、ここには他にもコシオリエビ、アナジャコ、カニダマシ、ヤシガニなども含まれています。カニ以外にも他の生物が含まれていて少しややこしいですね。いずれもヤドカリのように宿を借りるわけではありませんので、タラバガニのように見た目などから付けられた名前で呼ばれています。

足の本数が違う

生物学の分類だけかと思いがちですが、実はタラバガニとその他のカニとでは足の本数が違います。タラバガニは8本、他のカニは10本です。タラバガニはポーションなどで買われることが多く、既に切断された状態で目にするため足の本数を気にすることは少ないかもしれませんが、一匹まるまるで見てみると確かに8本しかありません。意識したことの無い人は是非一度本物のタラバガニの足の本数を数えてみてください。

カニ類、ヤドカリ類、エビ類の体の構造は基本的に同じですが、腹部(尾部)の形で違いを見ることができます。カニ類は退化が最も進んでいて腹部が胸側に完全に折りたたまれています。反対に歩く機能に関しては進化が進んでいて、あのたくましい脚が付いているというわけです。

カニとエビ、ヤドカリも並べてじっくり観察してみると、タラバガニがヤドカリに分類される理由が分かると思います。なかなか自宅で全てを揃えるのは難しいかもしれませんが、もし港町に行く機会があれば地元のお店や漁師さんに聞いてみると実物が見れるかもしれません。

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